大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)1181 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中一五〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人中川真太郎の上告論旨について。

所論は原判決が憲法三一条に違反すると云うが、その実質は単に原審の審理不尽

を主張するに帰し、適法な上告理由とならない。

被告人本人の上告論旨第一点乃至第四点について。

所論第一点は原判決は、第一審裁判所が刑訴一五九条一項、同二九八条、同三〇

八条に各違反した事実を被告人の控訴趣意書に摘出挙示してあるにもかかわらず、

これを看過したのは刑訴並びに刑訴規則各一条違反であるというのであり、同第二

点は事実誤認の主張に帰し、同第三点は原審が第一審裁判の公判調書の記載が不正

確である事実を看過しているのは事実の誤認で誤つた裁判であるというのであつて、

結局単なる訴訟法違背の主張に帰し、同第四点は原審裁判長は刑訴三九二条又は三

九三条違反をしたというのであるから、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に該当し

ない。

同第五点について。

しかし、憲法三七条二項の規定は、裁判所が必要と認めない者まで職権を以て証

人を喚問し又は被告人側から申請した証人は必要と思われない者まで尽く喚問しな

ければならない趣旨の規定でないことは、当裁判所大法廷の判例であるから、所論

憲法三七条二項違反の主張は採用し難く、また、原審が被告人を累犯者たるの故を

以て差別待遇をした事実は、これを認めることできないから、所論憲法一四条違反

の主張は、その前提を欠き採用できない。

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なお記録を精査しても本件については、刑訴四一一条を適用すべき事由は認めら

れない。

よつて同四〇八条一八一条刑法二一条により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り判決する。

昭和二七年一二月二五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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